大飯原発が必要だったか試算してみた

はてなブックマーク - 中日新聞:関電、大飯再稼働なくても電力供給に余力 :社会(CHUNICHI Web)*1の記事に対して、その後暑かった17〜19日を考慮していないと批判が出ている。
批判記事
中日新聞記事「関電、大飯再稼働なくても電力供給に余力」に対する賛否 - Togetter
関西の電力は足りていない、これが事実です。 @masason による印象操作。 #原発 #脱原発 - Togetter
中日新聞、大飯再稼働なくても余力 ?で学ぶ。詭弁を暴く3つのポイント:データイズム:オルタナティブ・ブログ

これらは事前に関電の言っていた発電能力(2542万kW*2を元に、需要が上回っていたことから原発再稼動が必要だったといっているようだ。
実際はどうだったかを試算してみようと思う。
右上図は関電の最大電力需要時の試算*3だがこの方法を見習って試算を行う。
まず元となるデータは電力需給のお知らせ|電気の安全・安定供給|送電・配電|関西電力株式会社の「過去の使用電力実績データのダウンロード」から、もっとも電力需要が高かった7/18のデータを元にする。供給能力の元になるのは下記のとおり。

火力 水力 他社受電
1470 274 607 2351

これを元に供給力-需給で計算すると*4、揚水のポンプアップ可能量は5000万kWhとなり、3割ロスをいれると揚水池いっぱいの約3500万kWまで貯められる。
これを電力需要の多目の7時間と少なめ4時間として割り振りを行うと最大2740万kWまで供給可能という試算結果を得られた。
結論は私が作成した右下図*5を見て貰えれば分かるとおり大飯原発の再稼動は無かったとしても7月一番の暑かった日でも電力は足りていた。*6

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関西電力の原発抜き最大供給力は2542万kWか? - Togetter

*1:中日新聞:関電、大飯再稼働なくても電力供給に余力 :社会(CHUNICHI Web)記事自体は見当たらなくなってしまっている。

*2:これ自体は第6回 需給検証委員会のデータを持ってきているのだろう。

*3:今夏の需給見通しと節電のお願いについてより引用

*4:供給力-需給の9割をポンプアップでき、最大で1時間486万kWまで揚げられるとして計算

*5:関電が作成したのと同じ順番で各供給力を並べ一番上に原発の分を並べた。

*6:若干説明不足名ところがあるので後で追記する予定。