いつの間に日本は市民社会じゃなくなったんだよ

"「推定無罪」の意味、誤解してませんか?? - 院生兼務取締役の独り言"

このニュースを聞いたときに私は「麻生総理の発言の何が問題なの?」と思いました。なぜなら、「推定無罪」は、「被疑者または被告人は、有罪判決が確定するまでは無罪であるとして扱わねばならない」という意味ではないからです。<略>
ですから麻生総理の「明らかに違法だったがゆえに逮捕になった」という発言は、当然のことを言ったまでで、何ら騒ぎ立てることではないのです。もし検察が明らかに違法ではないのに逮捕したのなら大問題ですけれど。

さて、「推定無罪」についてです。

推定無罪」とは、刑事裁判における主張立証責任の原則で、「被告人は無罪と推定されるので、被告人が有罪であると主張する検察官がその被疑事実について立証しなければ、被告人は有罪判決を受けることはない」というものです。<略>

別に、有罪判決が確定するまでは被疑者や被告人を違法であるといってはいけないという原則ではないのですね。

何でこんな誤解が生じるのかというと、おそらく「推定」という言葉のせいじゃないかと思います。

法律用語において「推定」という用語は、「とりあえずそのように考えておく」という意味で、立証責任の場面で問題になります。

これはひどい
そもそも推定無罪という考え方は単純な法律用語ではありません。

世界人権宣言
第十一条
1犯罪の訴追を受けた者は、すべて、自己の弁護に必要なすべての保障を与えられた公開の裁判において法律に従って有罪の立証があるまでは、無罪と推定される権利を有する。
"世界人権宣言(外務省)"

国際人権規約(B規約)
第十四条
2 刑事上の罪に問われているすべての者は、法律に基づいて有罪とされるまでは、無罪と推定される権利を有する。
"国際人権規約(外務省)"

以上の様に世界人権宣言や、国際人権規約は、人権に基づき、裁判による立証によらずして犯罪者として扱われないように各国に要請しています。当然ですが、有罪判決の出ていない人物に対して公に属する*1、例えば総理のような人間が人権を踏みにじり犯罪者として扱って良いはずがありません。

*1:マスコミも公に属します、本来は