【原発こそ技術的にオワコン】新設原発終了のお知らせがアメリカからやってきた件

よく原発推進派は「安全な原発を新設して安価な電力を供給すればよく、そうすればこれからも原発を推進していける」といった発言をしているが、アメリカのコスト事例を見れば、それは寝言であることがよくわかる。

米政権、ボーグル原発新設向け融資合意を発表へ=関係筋
数少ない原子炉新設計画のうち、連邦政府の融資保証を受けられるのはこれまでのところボーグル原発のみとなっている。

2基の原子炉新設プロジェクトでは、東芝傘下である米ウェスチングハウスの新型加圧水型軽水炉「AP1000」(出力110万キロワット)が採用される。コストは140億ドル超と見込まれており、ジョージア・パワーがコンソーシアムを率いている。

2基の建設費が140億ドル超で計算すると、建設費は1ドル102円として65万円/kW超となる。
これをコスト検証委員会の発電コスト試算シート*1に当てはめると13.4円/kWhLNG火力(12.4円/kWh)や石炭火力(10.7円/kWh)よりずっと高い発電単価となる*2
安全を追及していない日本の格安原発(建設費35万円/kW)ならば、8.9円/kWhと火力に対して価格競争力があるだろうが、安全を追及している欧米の原発だと、とてもじゃないが安いと言える現状ではないようだ。
欧米で原発のコストが高騰しているのを見て見ぬ振りをして、原発が安いと連呼しているのはこっけいだが、それで原発を推進されてしまってはたまらない。

*1:国家戦略室 - 政策 - 発電コスト試算シート

*2:ちなみに同コスト検証での地熱の発電コストは9.6〜11.6円とされている。地熱はオワコンといっている人がいたようだがこういったことはみえないのだろうな。参考:地熱の中の人曰く - アナログとデジタルの狭間で,地熱発電は詰んだ技術 - Togetter